若狭塗(わかさぬり)は400年の歴史を持つ伝統工芸品です。
その特徴的な螺鈿模様は海底の様子や白砂の景観をモチーフにしたものと言われており、美しい漆器の肌が、海底に散らばる砂や貝殻のかけらが光を反射する様や、潮や風の動きが作り出す若狭の豊かな景観をイメージさせてくれます。
若狭塗の技法
若狭塗は、上質の漆を塗り重ねて研ぎ出しを行うという特徴的な技法に加え、「螺鈿(らでん)」と呼ばれる貝殻の内側の光る部分を使って模様を形作る技法や、蒔絵(まきえ) 技法と呼ばれる、漆の絵と金銀の粉で模様を形作る技法も使われています。その独特の重厚感と風格は、日用品としてだけでなく、愛蔵家・収集家からも高い人気を得ています。
近年では伝統の技法だけにこだわらず、職人の手により様々な技法を用いたお箸が創られており、その豊かなバリエーションが私たちの目を楽しませてくれます。